底辺男性介護士カイトキュンのライフハックブログ

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出来ることはやってもらおう

こんにちは。

 

X (旧Twitter ) にてとあるコンテンツを

見かけたので、今回は皆さんにご紹介します。

 

note.com

 

現役の看護師さんが書かれているものらしいんですけど、

介護に関連するところが書かれているのでご紹介します。

また、いくつか情報が間違っているところがあるので、

そこを訂正させて頂きたいと思います。

 

まず初めに

介護とは

病人・けが人や身体障害者、また高齢者などに医療・看護の支援を行ったり日常生活の面倒を見たりすること。

新明解国語辞典 第8版 青盤より引用

なんだか医療と似ているような定義ですが、明確に違う点があります。
それは、医師の指示がなくてもできるという点。

例えば、おむつ交換はとても大事な介護技術のひとつですが、医師の指示が必要なものではありません。患者が排泄したタイミングで、援助者が適切に交換をする。1日1回替えればいい、というものではないですよね。そんなの、蒸れてかゆくなっちゃう。

個人的には、育児でできること=介護だと思っていただければいいと考えています。上記のオムツ交換をはじめ、食事をあげたり、お風呂に入れたり、車椅子に乗せたり、薬を飲ませたり塗ったり。

とあります。

 

僕たち介護士が出来るのは

医師の指示がなくても出来ることがほとんどです。

お風呂に入れたり、食事をあげたり、排泄を介助したり。

もちろん、医師から具体的な指示があれば

それに従う必要があります。

例えば、塩分制限や水分制限などです。

 

実際に糖尿病のために

味噌汁を半分の量しか飲めない人や

(状態が悪くなると毎食味噌汁禁止になることもあります)

1日の水分が800mlまでなどの制限がある人があります。

逆に水分の摂取量が少なすぎたりして、

1日1000ml 以上飲ませてください

というような指示が出ることもあります。

 

ここで話が少しずれますが、薬を飲ませるという行為から、医療介護看護が公の場と家の中でどう認識が変わるのかを述べておきます。

実際のところ、おうちの中では、投薬って資格なしでおこなわれているはず。

子どもにカロナールシロップを飲ませる、目薬をさす、湿布をはる、軟膏を塗る、坐薬を挿入する。介護の場面でも同じことが言えるように思います。対象の健康を守る監督者としての役割がある、という認識ですね。

ただ

法的に言えば、投薬は医師の指示がないとできないものです。ということは、公の場所では医師もしくは看護師のみが実施可能の技術となります。そのため、介護施設で働いている介護職員は、薬を飲ませることも塗ることもできません。看護師がおこなっている施設が多いはずです。

実際にデイサービスで働いてみると、看護師の業務は看護業務がメイン。お風呂に入れたりご飯を食べさせるのは介護職員の仕事です。看護業務は、シャワーを浴び終わった利用者に薬を塗る、褥瘡の処置をする、決められた時間に目薬をさす、食前・食後薬を飲ませる、などですね。

上記でも言いましたが、

僕たち介護士が出来る仕事は

医師の指示が必要とされていないことがほとんどですが、

それは専門的な言葉で言いますと

医療行為ではない行為に当たるからです。

逆に言いますと医療行為に当たる行為は

介護士はしてはいけないとされています。

 

例えば、注射を打ったりとか。

それらは医師の指示を受けた看護師でなければ

することが出来ません。

 

では、薬を飲ませるという行為は

医療行為でしょうか。

子供の薬を親が飲ませてあげることもあるように

処方された薬や市販薬などを用法・容量を守って

飲ませることは医療行為とは言えません。

 

なので、僕ら介護士でも薬を

利用者さんに飲ませることは

普通にしています。

 

ただ、そこに至るまでに

医師から処方された薬を

包装化したりといった作業が必要になります。

利用者さんはたくさんの種類の薬を

飲んでいることが多いです。

同じ薬を朝と晩に飲んだりすることが多々あります。

その結果、朝に飲む薬を

錠剤や粉薬などを一つにまとめて

ホッチキスに止めたりといった

作業をする必要があります。

こういった薬の管理などは

看護師がやる必要があります。

(医師の指示通りにきちんと処方されているか

どうか確認したりする必要があるため)

 

そうして一つに包装化された薬を

それぞれの利用者さんごとに別れた

箱などに入れて、薬をあげる時に

そこから取り出してあげるといった感じです。

 

ただ、上記にもあるように

デイサービスでは薬をあげるところまで

全て看護師がやることもあります。

しかし、介護施設ではそのようなことは

ほぼありません。

なぜならそこまで看護師の手が回らないから

というのがおそらく理由だと思います。

 

体温を測ったり、体重を測ったりも

基本的には看護師の仕事ですが、

それらは医療行為ではありませんので、

看護師の手が回らない時は

僕たち介護士がやることも多々あります。

(看護師からやってとお願いされることもあります。)

 

なのでお風呂後に薬を塗ったりする

目薬を挿すなども同様に介護士がやります。

ただ、褥瘡の処置は介護士は出来ません。

処置という言葉を使っている時点で

分かるかと思いますが、

これは医療行為にあたります。

具体的に状態を観察して

それに合わせて処置する必要があります。

なので、医療の知識が必要になります。

こういった医療的な知識が必要になることも

介護士が出来ないことになります。

(医療的な知識は基本的には介護士にはないため)

 

*体温測定や目薬を挿す行為などは

医療行為とはならないと書きましたが、

平成24年度以前は医療行為となっていたそうです。

そういうところから見ても、昔の介護は

今の時代とは違ったところがいくつもあった

ということになります。

介護保険制度が始まったのが平成10年4月からですので、

まだ30年も経っていないことになります。)

 

1週間以上便秘している患者の摘便をしたり、すぐに痰が溜まってしまう人の吸引をするほうが大切。

これらも同様に専門的な技術が必要です。

なので、原則看護師しか出来ません。

(痰を吸引する(きゅうたんと言います。)処置を

登録された特定の施設などで、

専門的な講習などを受けた介護士で、

都道府県からの認可が降りれば実施出来るらしいです。)

 

高齢者の爪は、ほとんどが通常の状態ではありません。水虫だったり、巻き爪を放置していたり、ヨーロッパの分厚いクッキーみたいに上に向かって層が出来上がっている爪だったり。そのため、爪切りといってもただの爪切りではないんです。爪切りを使った爪切断処置みたいな規模感なんですね。

普通の爪切りでも、肥厚した爪は負けます。錆びてる爪切りだと、爪切りのほうが大破するレベル。文字通り、歯が立たないんです。そうすると、ニッパーというものを使うんですが

わたしの肌感で勝率5割ってとこです。ニッパーで切るというより、爪の層を砕くようなプロセスになります。

それでもダメなら、皮膚科医に相談ですね。

伸びた爪が皮膚に刺さって出血している、という状態であれば、対応してくれるところがほとんどですが、すごく爪が伸びているだけ、

アンモナイトみたいにまきまきしちゃっているだけ、の場合には、渋い顔をされて終わりというパターンもあります。もちろん、果敢にチャレンジしてくれることもありますが、がんばってがんばってダメということも。

爪切りについて書かれていますが、

本当に高齢者の爪切りって凄い難しいんですよね。

普通の状態の爪であっても、

皮膚がすごく繊細な状態だったりするので

最も簡単に出血したりとか深爪になったりとかします。

 

頼む方からすると、なんでそんなことも出来んのか。

とか言われたりするんですけど、

上記にもあるように最終的には医師に頼まないと

出来ないレベルだったりすることも多々あるので、

ご理解頂けるとありがたいです。

 

介護が必要かな?と思ったら

具体的な場面から話を始めていきましょう。

・だんだん足腰がおぼつかなくなってきた
・両親だけの生活が心配になってきた
・粗相をすることが増えた、その後始末ができなくなってきた
・物忘れと言えるレベルではないような言動が増えてきた
・警察からご家族を保護したという連絡があった
・入院先のスタッフから介護保険を申請するよう言われた

こういったことが挙げられていますが、

したから2番目の警察のところは

もう迷わずに介護施設に入れてください。

もうそういうレベルです。

 

またその上の物忘れのケースでも、

まずは病院に行きましょう。

 

認知症と一口に言っても、

いろんな種類があります。

それぞれ種類によって

対処法が変わってきたりします。

なので、どのタイプの認知症

というのは必ず必要となる情報です。

それを早い段階から分かっておくと

早めに対処することも出来るので、

早めに医師に診てもらいましょう。

 

そうして介護認定の申請をすると、

訪問調査というものがあります。自宅や入院先の病院に役所の人がきて状況などを聞き取り調査する、というものです。わたしの肌感では、全部で1時間くらいかな。

・自宅の様子
・認知力の程度
日常生活動作のレベル

あたりを聞かれます。たまに、本来よりも重度の介護度がほしいからと具合の悪いアピールをする人もいますが、先方は百戦錬磨の職員です。嘘はすぐにバレますので、のちの会議認定審査会で心象を悪くしないためにも、ありのままでのぞまれたほうが良いかと思います。

訪問調査の時は必ず、同席するようにしましょう。

いいかっこいなきゃとなったりして、

本人が普段と違う様子になったりすることも多々あります。

なので、きちんと正しい情報を伝えましょう。

また細かい情報を伝えるとより実情に反映された

結果に近づきます。

ここまでなら出来るけど、ここからは出来ないとか。

 

そうして、介護認定の申請が通ると

担当のケアマネさんがついて介護サービスを

使えるようになります。

介護保険でサービスを利用している人には、必ず担当のケアマネージャーがいます。入院してくる患者やご家族にも、医療機関側のスタッフは必ず「介護保険は受けていますか?担当のケアマネージャーさんと事業者名を教えてください」と尋ねます。

保険証とともに、そのケアマネージャーさんと事業所名の入った名刺やメモを持ち歩くか、スマホの写メでいれといてくれると、こちらとしてはとても助かります……!

 

介護サービスが使えるようになると、

介護保険被保険者証というものが交付されます。

そこに担当のケアマネさんの事業者名などが

書かれているので、病院などに行く時は

必ず持って行くようにしましょう。

 

長くなってしまったので、

ここらへんで終わりますが、

一口に介護と言っても

いろんな人が関わったりしています。

その方たちに出来ることはやってもらいましょう。

そうすると楽になりますし、

それが一番確実な方法になります。